データ・アプリケーションは、EDI(電子データ交換)の分野で優れたパッケージ製品を提供し、いまや圧倒的なマーケットリーダーとなっている。そして近年は、EDIも含めて企業が扱うデータを一元的に管理・活用し、データの価値を高めて意思決定の質を向上させる「データ・インテグレーション(データ連携)」の領域に進出。当社が開発したデータ連携プラットフォーム「ACMS Apex」は、すでに多くの企業に導入されている。
一方、IT業界には近年、大きな変革の波が押し寄せている。クラウドが普及し、企業のビジネスにおいてSaaS(Software as a Service)の活用が当たり前になりつつあるいま、当社が提供しているパッケージ型の製品は、SaaSを志向するお客様の選択肢から外れる懸念があった。さらに、当社が注力しているデータ連携市場においても、業務システムのSaaSの普及によって、オンプレミスで運用するシステムとのハブとなるiPaaSの需要が増加しており、そこに対応しきれていないという課題もあった。
そうした問題意識のもと、当社ではパッケージ型の製品に加えて、ACMS Apexをプラットフォーム型で提供するサービスを検討。その実現に向けたプロジェクトが2022年に立ち上がり、技術面での責任者を託されたのが、技術本部で副本部長を務める高橋だ。彼は言う。
「ACMS Apexの機能をサービスとして提供するのは、我々にとっては未知の挑戦でした。どんなサービスを創るべきか、企画部門と連携しながら暗中模索でプロジェクトを進めていきました。」