ACMS Apex V1.8 リリースノート情報 2024/03/29

トピックス

  1. PCI DSS - 不要になったデータの削除要件に準ずる機能を追加
    PCI DSS 4.0で新たに規定されたデータ保持と廃棄のポリシーに準拠するため、使われなくなったデータファイルを特定ディレクトリに移動する機能を追加しました。
  2. アンロード - アンロード機能の追加
    アンロードコマンドを追加しました。このコマンドは、受信データを抽出してファイルに出力することができます。

新機能

  1. 新たなOSをサポート
    マスターノード、オルタネートノード、スレーブノードの稼働環境として以下のOSが使用可能になりました。
    • Red Hat Enterprise Linux 9.x
    • Amazon Linux 2023
  2. 新たなデータベースをサポート
    新たに以下のデータベースをサポートしました。
    • Microsoft SQL Server 2022
  3. 不要になったデータの削除要件に準ずる機能を追加
    PCI DSS 4.0にて要件番号3.2.1で新たに規定されたデータ保持と廃棄のポリシーに準ずることを目的として、データストアに保存したデータファイルが使われなくなった際に、クリーンアップ処理でデータファイルを特定ディレクトリに移動する機能を追加しました。
    移動先ディレクトリ配下のファイルをお客様に復元不可能な形で削除いただくことで、要件に準じたデータ削除を行うことができます。
  4. 新たなWeb Application Serverをサポート
    deTradeクライアントで利用するWeb Application Serverとして以下が使用可能になりました。
    • Tomcat 10.1
  5. サーバー管理情報出力コンポーネント追加
    deTradeクライアントのカスタマイズで利用するサーバー管理情報として以下が使用可能になりました。
    • トランザクション情報(一覧情報明細行単位) - トップフロータスクID
  6. アンロード機能の追加
    受信データを抽出しファイルに出力するアンロードコマンドを追加しました。
    完了の通信(受信)タスク、または後続の滞留(処理待/障害/中断)フロータスクがアンロード対象となります。
    アンロード(Unload)コマンドには以下の2つの機能があります。
    • operation SINGLE:1つの受信データを抽出しファイルに出力
    • operation BULK:複数の受信データを抽出し一括してファイルに出力
  7. 新たなバージョンをサポート
    以下のIBM MQが使用可能になりました。
    • IBM MQ 9.2
    • IBM MQ 9.3

機能改善

[タスク]

  1. パラメータ値が1000文字を超えている場合のパフォーマンスを改善
    パラメータ値が1000文字を超えている場合のタスク実行/照会における処理速度およびメモリ消費量を改善しました。

[SFTP]

  1. ユーザー認証方法機能の追加
    SFTPクライアントにおいて、ユーザーの認証方法および順序を選択する機能追加しました。
  2. ログインパスワードの未指定を許容するように改善
    SFTPクライアントにおいて、ログインパスワード未指定を許容するように改善しました。
    • 本改修により挙動が以下のようになります
      • 改善前:パスワード認証を行わない
      • 改善後:パスワード認証を空パスワードで行う
    [注意事項]
    本改善により、空のパスワードで認証を行いログインエラーが発生する場合はユーザー認証方法を公開鍵認証に指定することで、従来の挙動に戻すことが可能です。

[FTP/SFTP]

  1. タスクの状態遷移に沿ったログ出力の改善
    FTP/SFTPクライアントにおいて、タスク状態遷移に沿ったログ出力に改善しました。
    変更点は以下の通りです。
    • CFTC222/CSFC222(PUT):
      ファイル転送後のサイズチェックでファイル無しを検知した際に、タスクが即時障害となります
      この場合WARNINGログ、CFTC222/CSFC222を出力していました。
      このログレベルをWARNINGからCRITICALに変更しました。
    • CFTC224/CSFC224(APPEND):
      ファイル転送後のサイズチェックでファイル無しを検知した際に、タスクがリトライ待ちとなります。
      その場合WARNINGログ、CFTC222/CSFC222を出力していました。
      これをWARNINGログ、CFTC224/CSFC224に変更しました。
    • CFTC132/CSFC132(MGET):
      ファイル転送後のクローズ要求の応答受信で切断を検知した際に、タスクが即時障害となります。
      その場合WARNINGログ、CFTC131/CSFC131を出力していました。
      これをCRITICALログ、CFTC132/CSFC132に変更しました。

[PKI]

  1. 定義情報の更新に対応
    PKI情報を画面およびコマンドから更新できるようになりました。
    対象は以下の通りです。
    • キーペア
    • 末端の証明書
  2. キーペアの有効期限に関する改善
    キーペアの有効期限をキーペア自体の有効期限に従う機能を追加しました。
    今までのバージョンではキーペアを利用する定義で有効期限を指定する必要がありましたが、本機能を利用する場合は指定が不要となります。
    本機能を利用した定義は以前のバージョンでは正常に有効期限を判定できません。
    対象は以下の通りです。
    [通信ユーザー]
    • SSL/TLSクライアント認証で使用するキーペア
    • 署名の作成で使用するキーペア
    • 暗号データの復号で使用するキーペア
    [HTTP認証情報(認証方式:クライアント証明書による認証)]
    • SSL/TLSクライアント認証で使用するキーペア
    [JWT情報]
    • 署名で利用するキーペア
  3. 末端の証明書の有効期限に関する改善
    末端の証明書の有効期限を証明書自体の有効期限に従う機能を追加しました。
    今までのバージョンでは末端の証明書を利用する定義で有効期限を指定する必要がありましたが、本機能を利用する場合は指定が不要となります。
    本機能を利用した定義は以前のバージョンでは正常に有効期限を判定できません。
    対象は以下の通りです。
    [通信ユーザー]
    • 署名の検証で使用する通信相手の証明書
    • 暗号の作成で使用する通信相手の証明書
    • SSL/TLSクライアント認証の同一性検証で使用する証明書
  4. SSL/TLS(HTTPS)に使用するキーペアの有効期限に関する改善
    着信リスナーでSSL/TLS(HTTPS)を使用する、かつキーペアの有効期限に従う場合に利用開始日時と利用終了日時を表示するように改善しました。
    対象のプロトコルは以下の通りです。
    • 全銀TCP
    • HTTP
    • SMTP

[アプリケーション]

  1. 組み込みマクロ「%comm_start_datetime%」「%comm_end_datetime%」の追加
    通信開始日時、通信終了日時を取得する組み込みマクロを追加しました。
    通信開始日時を「%comm_start_datetime%」、通信終了日時を「%comm_end_datetime%」で取得することが可能です。

[RACCOONアプリケーション]

  1. データハンドリング機能のRACCOONバージョンを更新
    データハンドリング機能RACCOONの変換エンジンとしてACMS Apexに同梱しているRACCOONを以下のバージョンに更新しました。
    • RACCOON V2.6.0
    RACCOON V2.6.0の変更点については、ACMS Apexに同梱されている「RACCOONリリースノート」をご覧ください。

[Any変換アプリケーション]

  1. Any変換アプリケーションのAnyTranバージョンを更新
    Any変換アプリケーションの変換エンジンとしてACMS Apexに同梱しているAnyTranを以下のバージョンに更新しました。
    • AnyTran V6.9.0
    AnyTran V6.9.0の変更点については、ACMS Apexに同梱されている「AnyTranリリースノート」をご覧ください

[コード変換アプリケーション]

  1. 出力パラメーター"_codeconv_exit_code"の出力条件に関する改善
    コード変換が行われない以下の条件を満たす場合、コード変換の終了コードである"_codeconv_exit_code"を出力パラメーターに出力しないように改善しました。
    • 0バイトデータ入力時の挙動:後続処理を実行しない
    • 入力ファイルなし、または0byteファイル

[スケジューラー]

  1. 最大遅延時間が「指定しない」場合の挙動改善
    スケジュール情報が「停止」かつ最大遅延時間が「指定しない」の場合、予定が無期限に待機状態になるため予定が滞留します。
    予定が大量に滞留することにより、スケジューラーが1度に処理できる量を超えて遅延します。
    予定が滞留しないように最大遅延時間が「指定しない」の挙動を改善しました。
    本改修により挙動が以下のように変わります。
    • 最大遅延時間が「指定しない」かつスケジュール情報が「停止」の場合
      • 改善前:予定が無期限に待機状態になる
      • 予定開始時間から9999分を超えた場合に時刻超過状態になる
    [注意事項]
    最大遅延時間が「指定しない」の場合、「9999」に内部補正されます。
    そのためすでに予定開始時間から最大遅延時間を超過している場合、予定が時刻超過となり警告ログASCH101が出力されます。

[Web運用画面/コマンド]

  1. フロータスク一覧照会のパフォーマンスを改善
    フロータスク一覧において、検索条件に要求元情報のいずれかを指定して検索した場合のパフォーマンスを改善しました。
    • 要求元業務グループ
    • 要求元ターゲットタイプ
    • 要求元ターゲットのID
    • 要求元サブターゲットのID
    要求元情報の検索は本バージョン適用後に生成したフロータスクが対象となります。

[コマンド]

  1. 大量のタスクを取消した際のパフォーマンスを改善
    大量のタスクを取消した際のオーダーマネージャーの負荷を軽減し、発信/着信受付可能となるまでの時間を短縮しました。
    障害停止が有効になっている以下の状態のタスクが、取消対象に含まれている際のパフォーマンスを改善しました。
    • 障害状態のタスク
    • 中断状態のフロータスク
    • 中断状態のフロータスク配下のジョブタスク
    • 中断状態のトップフロータスク配下のタスク

[ZEDI連携機能]

  1. ZEDI連携オプションのRACCOON for ZEDI変更
    ZEDI連携機能として以下のRACCOON for ZEDIが使用可能になりました。
    • RACCOON for ZEDI V2.6.0

    これに伴い、ZEDI連携オプションに同梱するRACCOON for ZEDIを上記のバージョンに変更しました。
    なお、本バージョンのZEDI連携機能では、V1.9.0以降のRACCOON for ZEDIをご利用いただけます。

[移行ツール]

  1. ACMS B2B/E2Xの最新バージョン「5.5.0」をサポート
    移行対象元となるACMS B2B/E2Xの最新バージョン「5.5.0」に対応し、以下の定義が移行可能になりました。
    • 認証情報
    • OAuth 2.0認証サーバ情報
    • 金融機関情報
    • 業務情報
最新情報はこちら
製品一覧ページはこちら