流通BMSとは?メリットや導入ポイント、導入事例を解説

流通BMSとは?メリットや導入ポイント、導入事例を解説

流通BMSとは

みんなつながる 流通BMS

流通BMS(※1)とは、消費財流通業界関連団体と経済産業省が通信方式やメッセージ種類、データ項目の意味、使用するコードなどの標準化(流通システム標準化事業)を行い、2007年4月に公開した流通業界の新しいEDI方式です。現在は流通BMS 2.0(※2)が利用されています。
これにより、広く使われていたEDI(J手順:JCA手順)のさまざまな課題や問題点、「通信速度が遅い」「漢字が使えない」「フォーマットが不統一」などが解決され、すでに多くの企業に広く利用(※3)されています。
また、2024年1月よりNTT東西の固定電話がIP網に移行されることにより、JCA手順の利用が難しくなることから、その普及はさらに加速しています。

※1 BMS: Business Message Standards「流通ビジネスメッセージ標準」および「流通BMS」は、一般財団法人流通システム開発センターの登録商標です。

※2 2019年10月1日からスタートした消費税増税(軽減税率)対応を目的に導入された仕入税額控除を受ける際の新たな仕組みとなる「区分記載請求書等保存方式」に対応したものです。

※3 卸・メーカーの流通 BMS 導入企業数は 2020年12月1日現在で 15,200 社以上
URL:https://www.dsri.jp/ryutsu-bms/pdf/20210118_info.pdf
2021年7月1日現在の公開企業数(小売業216社、卸売業・メーカー227社)
URL:https://www.dsri.jp/ryutsu-bms/info/info06.html

流通BMS導入のメリット

冒頭で、これまでのEDIには「通信速度が遅い」「漢字が使えない」「フォーマットが不統一」などさまざまな課題や問題点があることをお伝えしました。
これらに対して、流通BMSではインターネットを使い高速通信(電話線利用時の4万倍程度の速度)が可能となります。また、データの表現形式はXMLで、あらゆるタイプのデータ(漢字・画像・音声・動画など)を扱うことができ、メッセージも業界で標準化されているため、これまで不都合だった部分の多くが解消されました。
あわせて、これまで小売ごとにばらばらであった伝票レス、検品レス、請求レスの方式も統一され、小売にとっても、卸・メーカーにとっては非常に効率化が進められるようになりました。
今後はインボイス(適格請求書等保存方式)に対応した新たなメッセージがリリースされる予定です。

流通BMS導入で気をつけるべき4ポイント!

  • インターネット通信への対応
  • 通信プロトコルへの対応
  • 電子証明書への対応
  • 標準フォーマット(XML)への対応

流通BMSに基づくEDIシステムを構築する際には、以上の4ポイントを考慮しシステム化することが重要です。

インターネット通信と電子証明書への対応

流通BMSは、インターネットを使うことから、セキュリティへの考慮が重要となります。
流通BMSでの規定はありませんが、社内ポリシーにあわせた対策が求められます。データを受け渡しする上で、傍受、改ざん、成りすましを防止するための認証や暗号化がこれにあたります。
これらを実現するための電子証明書については、以下の流通BMS協議会の認証サービスとして掲(※3)れている認証局が発行する電子証明書を通信ソフトウェアに導入する必要があります。

※3 流通BMS標準仕様
URL: https://www.dsri.jp/ryutsu-bms/standard/standard04.html

  • 株式会社インテック
    株式会社インテック

通信プロトコルへの対応

流通BMSでは、インターネットをベースとした以下の3つの通信プロトコルが規定されています。取引先と協議の上、データ交換量や取引形態などを考慮し利用するプロトコルを決定します。そしてそのプロトコルに対応したEDI製品を導入します。

標準フォーマット(XML)への対応

流通BMSのメッセージの表現形式には、XMLを利用します。各メッセージのフォーマットは、メッセージ種やバージョン毎にXMLスキーマ(構造定義言語)で定義されます。また、アプリケーションがXMLを扱えない場合は、フォーマット変換機能の導入で社内フォーマットに変換し、データ連携を容易にします。

標準フォーマット(XML)への対応

さらに!!忘れてはいけない4ポイント!

データ処理プロセス変更と管理

流通BMSに対応するためのEDIシステムでは、次のデータ処理を一連のジョブとして実行・管理できる必要があります。

  1. 送受信メッセージの圧縮解凍
  2. XMLスキーマによる検証
  3. 社内フォーマットへの変換(XML⇔CSVなど)
  4. 業務アプリケーションとの連携 など

これらを実現するには、以下の機能を備えたEDI製品を導入する必要があり、導入することで運用が非常に容易になります。

  • メッセージの送受信管理機能
  • メッセージ種毎の振り分け機能
  • ジョブ制御機能
  • 情報管理
  • スケジューラー など
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システム構成とセキュリティ・障害対策

取引先とのデータ量や取引形態、さらには業務システムとの連携にあわせてシステム構成を決めます。JX手順クライアントの場合はPCが、その他の手順の場合はサーバが必要です。サーバの場合は、セキュリティを考慮した管理サーバと通信サーバの分散、データ量を考慮した負荷分散、障害時対応のための二重化などの対策が必要です。

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流通BMSの導入方法

流通BMSの導入方法としては、大きく分けて「自社導入」と「サービス利用」の2種類があります。

自社導入

●メリット

  • 自社内で運用するため、システム連携が容易
  • 相手先と直接接続する場合、サービスによるデータの蓄積がないため、処理の遅延が発生しない
  • 自社にノウハウの蓄積ができる
  • 最終的にコストを下げることができる

●デメリット

  • すべてを自社の責任で運用しなくてはならないため、相応のノウハウが必要となる

●システム形態

(1)サーバ型

  • 24時間の常時稼働が必要
  • 目的に応じてPush型とPull型を使い分ける
  • インターネットセキュリティ対策が必須
  • サーバ証明書が必要

(2)クライアント型

  • 必要な時のみ稼働する
  • pull型運用のみが可能
  • 高度なシステム運用は難しい

サービス利用

●メリット

  • 専門家のノウハウのもとで運用ができる
  • コスト計算がしやすい
  • 自社専用と汎用の選択ができる

●デメリット

  • 相手先との間にサービスでのデータ蓄積が入るため、処理の遅延が発生する
  • 自社にノウハウの蓄積がしにくい
  • 自社システムとサービス間でのシステム連携を別途検討しなくてはならない
  • 自社導入よりコストは多く発生する

●システム形態

(1)自社専用型

  • 自社が必要とする要件をすべて満足することができ
  • 自社導入とサービス利用の両方のメリットを享受できる
  • その分コストは高い

(2)汎用型

  • サービスの利点を安く利用できる
  • ただし、自社専用ではないため利用に制限は入る

流通BMS対応製品のご紹介

流通BMSの導入事例

ACMSシリーズは、「流通BMS」に対応したソフトウェアです。
企業間取引や社内業務のデータおよびアプリケーションをシームレスに連携し、高い信頼性と可用性から、すでに2400社※1を超える企業で導入されています。

※1 2020年3月時点でのサーバ製品の導入実績です。

流通BMSの事例も含め、ACMSシリーズの導入事例は、こちらからご参照ください。

  • エンタープライズ・データ連携基盤ACMS Apex

    製品詳細

    こんな方にお勧め

    • EDIの刷新やデータ連携基盤
      としても利用したい
    • EDIやデータ連携を
      サービスとして提供したい
  • あらゆる企業間電子商取引に対応する
    B2BサーバACMS B2B

    製品詳細

    こんな方にお勧め

    • 流通BMS対応をはじめ
      他のEDI形態も統合管理したい
    • 小規模から大規模システムを
      サポートするEDI専用サーバ
  • 使いやすい中小規模向け
    EDIクライアントACMS Lite Neo

    製品詳細

    こんな方にお勧め

    • パソコンで流通BMSを行いたい
    • パッケージソフトに組み込みたい
  • エンタープライズWeb-EDIシステム基盤ACMS WebFramer 流通BMS対応テンプレート

    製品詳細

    こんな方にお勧め

    • Web-EDIで流通BMS対応したい
    • 小売り向けの業務テンプレート

ACMSの特長

  • クライアントからサーバまで幅広い製品ラインナップ
  • 流通BMSの通信プロトコルをフルサポート
  • 強力なフォーマット変換機能
  • ブラウザを使った容易な運用管理
  • PCI DSSに準拠したデータ保護機能とサーバ間通信の暗号化(ACMS Apexのみ対応)
  • 分散サーバ・アーキテクチャーによる拡張性、負荷分散
  • 業務システムと容易に連携する豊富なアダプタ
  • JCA手順やWeb-EDIへの対応と統合運用

PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)
クレジットカード業界のセキュリティ標準でクレジットカード会員情報を安全に取り扱うことを目的として策定され、企業の業務システムでも広く採用されています。

小売業での適用例

適用例

詳細な情報はこちらから

よくある質問と答え

流通BMSについて、お客様からよく寄せられるご質問とその答えを公開しています。ぜひ参考にしてください。

流通BMSでは、JX手順、ebXML MS、EDIINT AS2と3つの通信プロトコルが規定されていますが、何を使えばいいですか?
JX手順が一番利用されています。
流通BMSのメッセージバージョンは、どれを利用すればいいですか?
軽減税率に対応している2.0をお勧めします。
パソコンでも流通BMSはできますか?
JX手順対応のACMS Lite Neoのご利用をご提案します。

詳細な情報はこちらから