Investor Relations投資家の皆様へ

投資家の皆様へ

「中期経営計画の遂行により、EDIメーカーからの脱皮という変革に挑戦します」

まずは、当期の事業環境と経営成績についてお聞かせください。

代表取締役社長執行役員 武田 好修
代表取締役社長執行役員
武田 好修

5期連続で最高益を更新しましたが、期初見込みを若干下回る着地となりました。

当期の経済環境は、海外において、米国は緩やかな景気の拡大が継続したものの、米中関税引き上げにより、中国の経済成長率が、昨年は28年ぶりの低水準となり、その影響が他国へも波及したことから、下期以降については、日本経済も半導体関連を中心として景気の減速感が高まり、不透明感の強いものとなりました。また、当情報サービス産業における産業総売上高は、前年度に対して増加したものの、ビジネス向けソフトウェア売上高は、ほぼ横ばいの推移となりました。

このような環境のもと、当期の連結経営成績は、対前年同期比で増収・増益を確保いたしました。各項目の数値につきましては、売上高が2,314百万円(前年同期比4.0%の増収)、営業利益が664百万円(前年同期比6.7%の増益)、経常利益が665百万円(前年同期比6.0%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益が506百万円(前年同期比6.6%の増益)となっております。利益面につきましては、いずれも5期連続での増益、過去最高益の更新を果たしたことになりますが、期初の見込みに対しては、売上高が1.5%、営業利益が3.6%、経常利益が3.6%、親会社株主に帰属する当期純利益が1.4%の未達となりました。

また、株主様への配当につきましては、期初予想の1株当たり年間配当金26円から12円の増額修正を行い、1株当たり年間配当金を38円とさせて頂く所存です。

売上区分別の状況と利益率の推移についても教えてください。

戦略製品『ACMS Apex』と主力のEDI系製品の売上好調により、「ソフトウェア売上」が見込みを上回りました。

「ソフトウェア売上」は、前年同期に受注した『AnyTran』大型案件の反動という減収要因はありましたが、問題解決力の強化を目的として、これまで行ってきた既存ソフトウェア製品の機能・品質の向上の取り組みが、顧客の満足度、製品訴求力の高まりにつながり、主力のEDI系製品、今後の企業成長を担う戦略製品である『ACMS Apex』の売上が増加し、期初の見込みを上回る953百万円(前年同期比14.5%の増収)の売上となりました。また、年度を通じて、当社のサーバー系ソフトウェア製品は新たに1,126本を出荷し、累計出荷実績は11,901本に至っており、導入企業数も、100社増加して2,310社となりました。これらの推移は非常に順調でありました。

一方で、「メンテナンス売上」の売上高は、前年同期比1.3%の微減収となる1,345百万円となりました。大型の保守契約の期間満了が発生したことも要因として挙げられますが、他面、バージョンアップした新たなソフトウェア製品への乗り換え購入が想定よりも多く発生したため、買い替えが無かった場合に適用される料率の高い「延長保守」ではなく、「通常保守」が発生したという、今後の展開を考えるとポジティブな要因も加わっております。

今期の業績見通しを教えてください。

増収を見込んでおりますが、戦略的投資により各利益とも80百万程度の減益を見込んでおります。

今期の連結業績見通しにつきましては、売上高は2,400百万円(前年同期比3.7%の増収)を見込んでおりますが、本社の移転、拡張、リソースの増強といった戦略的投資をさらに進める所存であり、これに伴う費用を勘案し、利益面につきましては、各利益とも、当期比で80百万円程度の減益を見込んでおります。

当社は、かつて完全子会社でありました株式会社ホロンテクノロジーを吸収合併したことに伴い、今後の事業の拡大性、収益性を考慮した結果、同社の行っていたオープンソースサポートビジネスの提供を終了することを決断し、2017年度より、既存ソフトウェア製品の機能強化、『ACMS Apex』をはじめとする戦略製品に対する研究開発投資をさらに行い、また、それに伴う組織体制の構築、製品拡販後のサポートサービス強化の投資も果断に行ってまいりました。

この取り組みが、顧客の高い支持を得ていることを実感しております。また、当期の営業利益率は28.7%にまで上昇しておりますが、他の利益率についても、2期前に比べて2%程度も上昇し、過去最高利益率を更新していることから、目指していた“より筋肉質な体質強化”も果たせていると考えております。今年の3月20日に3ヵ年の中期経営計画を公表いたしましたが、この達成に向け、今期の戦略的投資が不可欠であることをご理解頂きたいと存じます。

また、期初ではございますが、株主様への配当につきましては、当年度の1株当たり年間配当金見込みの38円から、さらに5円増額となる43円を見込んでおります。これは、同中期経営計画において計数計画として掲げている株主還元の配当方針である「2022年3月期における株主資本配当率(DOE)5%」の達成に向けた当社の還元姿勢の表れとお考え頂ければと存じます。

今、お話に上がった中期経営計画について、その骨子をご説明ください。

「変革への挑戦」を中期ビジョンとして掲げ、EDIメーカーからの脱皮を目指します。

現在のビジネス環境を考察いたしますと、ITの浸透が人々の生活習慣を大きく変え、また、より快適なものが求められる時代となっており、顧客企業もそのニーズに応えるべく、進化したテクノロジーを用いるとともに、そのテクノロジーが事業範囲を広げるという、大きな意味でのデジタルトランスフォーメーションの波が起きております。

当社がそのような環境のもと、顧客のニーズに対応するためには、EDIソフトウェアのトップメーカーとしての地位に満足することなく、かねてより掲げているデータ・インテグレーションの分野において、確固たる地位を築き、競争優位性の高い新しい製品・サービスにより、顧客のビジネスモデルをサポートしていく必要があります。そのため、今回の中期経営計画における中期ビジョンを『変革への挑戦~EDIメーカーからの脱皮~』と定めました。

社内で用いている言葉に「社内・社外シームレス」というものがあります。顧客の受注・発注業務に欠かせないEDIは「社外のデータ」に該当しますが、当社の戦略製品により、顧客が「社外のデータ」のみならず、「社内のデータ」と連携させ、さまざまなデータソースからデータを統合し、一元管理が可能な状態になることを目指します。

このデータ・インテグレーション市場におけるソフトウェアの市場規模は、EDI市場のおよそ8倍です。最後発組ながらEDI市場でトップシェアを誇るまでとなった当社のテクノロジーによって、このデータ・インテグレーション市場においても数年のうちに確固たる地位を築き、主要プレーヤーとして名乗りを上げ、長期ビジョン(10年後の、当社のありたい姿「データと一緒にワクワクする未来へ!」)達成時には、マーケットをけん引するトップに立っていたいと考えております。

また、中期経営計画においては、このデータ・インテグレーション市場での飛躍のほかにも、安定収益の拡大に向けたストックビジネスの伸長(現在、売上高に占める比率58%を65%以上とする)、既存市場の深耕、そして、将来の新市場創出・進出を意図した研究開発投資、技術探求体制の強化などを謳っております。

中期経営計画の最終期は2022年3月期ですが、その経営指標の計数目標として、売上高3,000百万円、営業利益900百万円、株主資本利益率(ROE)15%以上、そして、さきほど述べましたように、株主様への還元姿勢として株主資本配当率(DOE)5%を定めました。この計数目標の完全達成に向けて、これより着実に歩みを進めてまいります。

株主の皆様におかれましては、本日お話しさせて頂いた当社の取り組みをご理解頂きましたうえで、今後とも更なるご支援を賜りますようお願い申し上げます。