Release Notesリリースノート

ACMS B2B V3.2.0 リリースノート情報 2008/08/29

トピックス

  1. B2Bソフトの世界的な認定機関である米DGI社(Drummond Group Inc.)が実施した相互運用テスト「Drummond CertifiedTM AS2-1Q08 Interoperability」に合格し、EDIINT-AS2対応ソフトとして正式認定されました。
  2. ebXML/MS(流通BMS)において下記の新機能を追加しました。
    • ビジネスシグナルのペイロード署名
    • MSHAckのデジタル署名(受信否認防止)
    • 証明書を含まない署名メッセージおよび署名MSHAckの送受信
  3. xJX手順において2007年度版仕様におけるドキュメント形式/種別を指定したデータ指定受信の要求および受付が可能になりました。xxx
  4. 通信機能において複数のSSLサーバ証明書および複数のSSLクライアント証明書の管理が可能になりました。
  5. 下記のデータベースが使用可能になりました。
    • Oracle 11g
    • DB2 UDB Version 9.5

新機能

  1. ebXML/MS(流通BMS) - ビジネスシグナル署名(ペイロード署名)をサポート
    ebXML/MS(流通BMS)にて、ビジネスシグナルにペイロード署名を行うことが可能になりました。
  2. ebXML/MS(流通BMS) - 受信否認の防止
    ebXML/MS(流通BMS)にて、MSHAckにデジタル署名を行うことが可能になりました。
  3. ebXML/MS(流通BMS) - 証明書を含まない署名メッセージの送受信をサポート
    証明書を含まない署名メッセージ、および署名MSHAckの送受信が可能になりました。
  4. JX手順クライアント - ドキュメント種指定受信をサポート
    2007年度版仕様におけるドキュメント形式/種別を指定したデータの指定受信が可能になりました。
  5. JX手順サーバ - ドキュメント種指定受信の受付をサポート
    2007年度版仕様におけるドキュメント形式/種別を指定したデータの指定送信が可能になりました。
  6. 通信機能共通 - 複数のSSLサーバ証明書の管理をサポート
    HTTP回線において、キーストア内に存在する複数のSSLサーバ証明書から使用する証明書を選択することが可能になりました。
    また、回線設定の「拡張通信用IPアドレス」に指定されるIPアドレス毎に使用するSSLサーバ証明書を選択することが可能になりました。
  7. 通信機能共通 - 複数のSSLクライアント証明書の管理をサポート
    下記の通信機能において、キーストア内に存在する複数のSSLクライアント証明書から使用する証明書を各識別項目から選択することが可能になりました。
    • ebXML/MS(流通BMS) : ebXML当方PartyId
    • JX手順クライアント : 当方識別子
    • EDIINT-AS2 : 当方識別名
  8. 通信機能共通 - CRLによる証明書失効検証機能をサポート
    下記の通信機能において、SSLおよびS/MIMEの通信時にCRLによる証明書失効検証(完全CRL検証)を行うことが可能になりました。
    • ebXML/MS(流通BMS)
    • JX手順クライアント
    • JX手順サーバ
    • EDIINT-AS2
  9. RosettaNet 1.1/2.0 - 新たなPIPをサポート
    下記のPIPが使用可能になりました。
    • 3A8(V01.03)
    • 4B2(1.0)
  10. データベース - 新たなDBをサポート
    下記のデータベースが使用可能になりました。
    • Oracle 11g
    • DB2 UDB Version 9.5
  11. ANY変換 - エラー検出 : メモリ使用量の検出によるエラー停止機能
    ヒープメモリの使用可能量が5MByte以下になった場合にメモリ不足と判断し、エラーで停止するようになりました。プロパティファイルに設定することでメモリ不足と判断する閾値の値を変更することが可能です。
  12. ANY変換 - EDIFACTフォーマット : UNAセグメントの小数点文字
    UNAセグメントにドット以外の小数点文字が設定されている場合も、その文字を小数点として解析可能になりました。
  13. ANY変換 - ANY標準関数 : 文字列の置換関数ReplaceAllの追加
    対象の文字列に含まれる、指定された各文字列に対して置換を行う関数を追加しました。
  14. ANY変換 - ANY標準関数 : 実数の剰余計算関数ModRealの追加
    引数および計算結果に実数を許容する剰余の計算を行う関数を追加しました。
  15. ANY変換 - ANY標準関数 : 外部コマンドの実行関数CommandArrayの追加
    ANY標準関数としてCommand関数がありますが、外部コマンドの実行文を1つのANY標準関数のパラメータとして記述する必要があったため、入力データに空白やダブルクォートが存在する場合はデータを加工する必要がありました。
    CommandArray関数を使用することで、この加工作業が軽減されます。

    [注] 実行環境により、引数のクォート、エスケープ等の使用法が異なります。
  16. ANY変換 - データベース : 新たなデータベースをサポート
    下記のデータベースへの接続が可能になりました。
    • Oracle 11g
    • DB2 UDB Version 9.1
    • DB2 UDB Version 9.5
  17. ANY変換 - 2GByteを超える入出力ファイルを扱うことが可能になりました。
    [注] データサイズが大きくなるとメモリ使用量も大きくなるため、読込単位を設定しメモリ使用量を一定にすることが必須となります。
  18. コード変換 - JIS漢字の半角仮名エスケープ
    出力側の文字コードがJIS漢字の場合に、半角仮名エスケープ方式を選択することが可能になりました。

機能改善

  1. ebXML/MS(流通BMS) - HTTP回線制御の改善
    ebXML/MS(流通BMS)にて、MSHAck非同期応答を行う場合の着信回線占有時間の短縮を目的として、HTTP回線制御の改善を行いました。
    本改善により、MSHAck非同期応答での着信回線の占有時間が短縮され、着信要求受付の効率が高まります。
  2. ebXML/MS(流通BMS) - MIMEパッケージング方式の改善
    ペイロードが無いデータ、またはMSHAckを送信する際のデータのMIMEパッケージング方式を選択することが可能になりました。
    • MIMEマルチパート形式でデータを送信
    • 単一のボディパート形式でデータを送信
  3. ebXML/MS(流通BMS) - エラー応答方法の改善
    MSHAckを要求しない相手先に対しても、受信したビジネスメッセージのebXMLヘッダに不正を検知した場合、エラーシグナルを返送するよう改善しました。
    [B2E:1338]
  4. ebXML/MS(流通BMS) - 重複削除における受信トランザクションの更新廃止
    トランザクション情報の照会順序保全を目的として、重複メッセージ削除時に既に受信済みのトランザクション情報を更新しないよう改善しました。
    [B2E:1351]
  5. ebXML/MS(流通BMS) - 署名検証機能の強化
    署名メッセージ、および署名MSHAckの受信時における署名検証において、証明書連鎖の確認、および信頼される証明書であるかの検証を行うよう改善しました。
    既存バージョンの署名検証から変更せずに動作させる場合、acms.propertiesの以下のエントリを設定してください。
    • cps.EBJ_certs_strict_verification=OFF
    *本設定に関する詳細はOperationGuide [1.2.プロパティ情報]を参照してください。
  6. ebXML/MS(流通BMS) - 受信時におけるAckRequested要素の扱いの変更
    受信用のファイル情報に「ebXML AckRequested」の項目を追加しました。
    受信したebXMLヘッダのAckRequested要素と、受信用ファイル情報の「ebXML AckRequested」設定の一致を確認する改善を行いました。
  7. ebXML/MS(流通BMS) - 受信時におけるDuplicateElimination要素の扱いの変更
    受信用のファイル情報に「ebXML 重複削除」の項目を追加しました。
    受信したebXMLヘッダのDuplicateElimination要素と、受信用ファイル情報の「ebXML 重複削除」設定の一致を確認する改善を行いました。
  8. ebXML/MS(流通BMS) - 受信メッセージのebXMLヘッダ要素の引継
    ビジネスメッセージを送信する際に、ローダーにて受信トランザクションを指定することにより、受信メッセージのConversationId、およびMessageIdを引き継ぐことが可能になりました。
  9. ebXML/MS(流通BMS) - 配送順序保証機能
    ビジネスメッセージを送信する際に、ローダーにてebXMLヘッダのMessageOrder要素の子要素であるSequenceNumber要素の順序番号を指定することが可能になりました。
  10. CPAファイル定義 - 複数のDeliveryChannel要素エレメントの許容
    複数のDeliveryChannel要素が記載されているCPAファイルのアップロードが可能になりました。
    DeliveryChannel要素内に定義されている値を反映する項目については、各CanSend要素内またはCanReceive要素内の先頭に定義されているChannelIdに紐付いたDeliveryChannel要素内の値が反映されます。
  11. CPAファイル定義 - 複数のTransportおよびDocExchange要素の許容
    複数のTransportおよびDocExchange要素が記載されているCPAファイルのアップロードが可能になりました。
    各PartyInfoの先頭に定義されているTransportおよびDocExchange要素の値が反映されます。
  12. CPAファイル定義 - 反映内容の改善
    「ebXML AckRequested」および「ebXML 重複削除」の項目は送信用のファイル情報のみ設定される項目でしたが、受信用のファイル情報に対しても反映を行うように改善しました。
  13. JX手順サーバ - SOAP Fault応答内容の改善
    障害原因の早期検出を目的として、SOAP Faultを応答する際のfaultcode要素とfaultstring要素の設定値を、より適切なコードおよび説明を設定するように改善しました。
  14. EDIINT-AS2 - 署名検証専用証明書の利用が可能
    相手先証明書として署名検証専用の証明書の管理が可能になりました。
    これにより、暗号と署名で異なる証明書を使用し、かつ署名部に公開鍵証明証を含まない署名メッセージを送信する相手先との通信が可能となります。
  15. EDIINT-AS2 - ファイル識別方式の追加
    受信メッセージのヘッダフィールドの値をファイル情報の識別に使用しない受信が可能になりました。
    *本機能を使用する為にはEDIINT-AS2ユーザ情報のファイル識別を「識別しない」に設定する必要があります。
  16. EDIINT-AS2 - 復号/伸張エラー時にMDNを返送
    暗号または圧縮された受信メッセージの解析時に復号/伸張エラーが発生した場合、HTTPレスポンスにて「HTTP/1.1 500 Internal Server Error」応答を行っていたものを、MDNにてエラー報告するよう改善しました。
    *本機能を使用する為にはファイル識別文字列を未指定とした受信用のEDIINT-AS2ファイル情報を予め登録する必要があります。
  17. EDIINT-AS2 - 非同期MDNの返送先決定方式を変更
    通信相手より受信したメッセージのReceipt-Delivery-Optionヘッダに指定されたURLのみを非同期の返送先とするよう改善しました。
    既存バージョンの返送方式から変更せずに動作させる場合、acms.propertiesの以下のエントリを設定してください。
    • cps.AS2_async_MDN_compliance=OFF
    *本設定に関する詳細はOperationGuide [1.2.プロパティ情報]を参照してください。
  18. EDIINT-AS2 - ハッシュアルゴリズムの決定方式の変更
    メッセージ送信時には署名のメッセージダイジェストとMDN署名要求のハッシュアルゴリズムに"sha1"を使用し、MDN返送時には署名のメッセージダイジェストとMIC計算に相手より指定されたハッシュアルゴリズムを使用するよう改善しました。
    既存バージョンの決定方式から変更せずに動作させる場合、acms.propertiesの以下のエントリを設定してください。
    • cps.AS2_send_micalg_compliance=OFF
    *本設定に関する詳細はOperationGuide [1.2.プロパティ情報]を参照してください。
  19. EDIINT-AS2 - メッセージ送信時の暗号アルゴリズムTripleDES 2keyの廃止
    メッセージ送信時に選択可能な暗号アルゴリズムからTripleDES 2keyを削除しました。
  20. EDIINT-AS2 - ライブラリ未設定時の警告
    環境設定不備の早期検出を目的として、下記のライブラリをCLASSPATHに設定していない場合、メッセージ送信時に処理中のままとなっていたものを、警告の稼働記録を出力しトランザクションを障害にする改善を行いました。
    • bcprov-jdk14-133.jar
    • bcmail-jdk14-133.jar
  21. 通信機能共通 - SSL用キーストア反映タイミングの改善
    HTTP回線において、SSL用キーストアのメンテナンスを行った場合のACMS再起動を不要とする改善を行いました。
    本機能に関する詳細はAdditionalGuide [2.1.14.キーストアファイル更新後の反映タイミング]を参照してください。
  22. 通信機能共通 - SSLサーバ証明書のCommonName検証機能を追加
    HTTP回線において、SSLハンドシェーク時に受信したSSLサーバ証明書のCommonNameの検証を行う機能を追加しました。
  23. 通信機能共通 - 先頭が「0」パディングされたContent-Lengthを許容
    下記の通信機能において、相互接続性の向上を目的として先頭が「0」パディングされたContent-Lengthフィールドが編集されHTTPリクエストおよびHTTPレスポンスを受け付けられるように改善しました。
    • ebXML/MS(流通BMS)
    • JX手順クライアント
    • JX手順サーバ
    • EDIINT-AS2
    • BACREX手順
  24. 通信機能共通 - ChunkedエンコーディングされたHTTPリクエストを許容
    下記の通信機能において、相互接続性の向上を目的としてchunkedエンコーディングされたHTTPリクエストを受け付けられるように改善しました。
    • ebXML/MS(流通BMS)
    • JX手順サーバ
  25. 通信機能共通 - 送信メッセージにおける空白/改行/TABコードの改善
    下記の通信機能において、相互接続性の向上を目的として送信するメッセージに不要な空白/改行/TABを編集しないように改善しました。
    • JX手順クライアント
    • JX手順サーバ
  26. DBアクセスサーバ - SQL Serverにてデッドロック発生時のリトライ処理を追加
    SQL Serverからデッドロック発生の例外をキャッチした場合にDBアクセスサーバでのリトライ処理を追加しました。
    前バージョンまでは要求元の機能ブロックが1回のみリトライを行なっていましたが稀にリトライ時もデッドロックが改善されずにエラーとなるケースが確認された為、DBアクセスサーバにもリトライ処理を追加する事で改善を行いました。
    また、本対応によりSQL Serverデッドロック発生によるDBアクセスサーバでの稼働記録出力(メッセージID:10010021)が抑制されリトライ中は出力されなくなります。
  27. HP NonStop Serverでのパフォーマンスチューニング - Thread.yield関数の実行
    HP NonStop Serverで稼働する場合限定となりますが、稼働記録および通信記録でのファイルI/O処理においてThread.yield関数の呼び出しを追加しました。
  28. 記録制御 - 稼働記録および通信記録における性能改善
    稼働記録および通信記録による照会処理について性能改善を行いました。
  29. deTradeII - お知らせ情報の管理についてセキュリティの改善
    これまでお知らせ情報の編集ファイルはWAS側で管理する仕様でしたが、セキュリティの向上を目的として、ACMSサーバ側で管理する仕様に変更しました。
  30. ANY変換 - ユニークナンバー関数 : 速度向上
    ユニークナンバーファイルの解析処理を改善し、ユニークナンバー関数が連続で呼び出される場合の変換速度を向上しました。
  31. ANY変換 - 入力側XMLフォーマット : 速度向上
    入力側が固定長フォーマットである場合の変換定義ファイル解析方法を改善しました。
    • 入力データがサイズが小さい
    • 1レコードに定義されている項目数が多い
    • 連続で変換を行う
  32. ANY変換 - 入力側固定長フォーマット : 速度向上
    入力側が固定長フォーマットである場合の定義ファイル解析方法を改善しました。
    入力データのサイズが小さく、1レコードに定義されている項目数が多い場合に効果が大きく、連続で変換を行う場合のパフォーマンス向上が期待できます。
  33. ANY変換 - プロパティファイルの読み込み : エラーの検出
    -y オプションで指定されたプロパティファイルの読み込みに失敗した場合、パースエラーで停止するように改善しました。
  34. ANY変換 - エラーメッセージ : プレフィックス文字の変更
    ファイルオープンエラーなどの環境依存のエラーが発生した場合は、シンタックスエラーではなく、パースエラーとして出力するように変更しました。
    以下のエラーメッセージのプレフィックスが Syntax から Error になります。

    [No.1403][No.1411][No.1412][No.1415][No.2319]
  35. ANY変換 - HP NonStop Serverでのパフォーマンスチューニング : Thread.yield関数の実行
    HP NonStop Serverで稼働する場合限定となりますが、変数AnyTran_YIELD_EXEC_COUNT_FOR_NONSTOPをプロパティファイルに設定することで、Thread.yield関数の呼び出しのタイミングを制御することが可能になりました。
    1レコードの読み込み処理、もしくは、1レコードの書き込み処理が行われた場合にカウントを1増加し、指定した値に達する度にThread.yield関数を呼び出します。
    AnyTran_YIELD_EXEC_COUNT_FOR_NONSTOP変数を設定していない場合は、デフォルトの値として1000が有効になります。

    * 使用例
    AnyTran_YIELD_EXEC_COUNT_FOR_NONSTOP = 10000

    使用例の場合、Thread.yield関数実行のチェックポイント通過回数が10001回になった時にThread.yield関数が実行されます。
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