“ACMS ApexはEDI通信ソフトの『F1』エンジン”
ミッションクリティカルなEDIサービスの後継通信ソフトとしてJSOL-EDIが採用
JSOLは、株式会社NTTデータと株式会社日本総合研究所が出資する「ITサービスコーディネーター」だ。ITコンサルティングから、システムの構築・運用にいたるまで、一貫したトータルソリューションを提供している。支援しているお客様の業界は幅広く、製造、流通・サービス、金融、公共機関など多岐にわたり、豊富なノウハウと先進的な技術、そして最後までやりぬく熱意で、お客様の価値向上に貢献している。
JSOLは、40年以上にわたる実績を持つEDIサービスのパイオニアだ。1983年に通信回線の規制緩和を受け、第1号の「中小企業VAN」サービスを開始してから現在に至るまで、EDIサービスを提供し続けている。
JSOL-EDIサービスは、標準機能が豊富なだけでなく、複雑な振分処理や蓄積処理が可能であり、ミッションクリティカルなEDIを支え、顧客から高く評価されている。また、24時間365日の運用サポートを提供し、深夜や休日の不具合にも迅速に対応する体制を整えている。
JSOLはデータ・アプリケーション(以下、DAL)のEDIソリューションを早くから見出した企業でもあり、2000年代当初にオープン化して以降、UNIX対応EDIソフトウェア ACMS/UXや企業間電子商取引向けB2BサーバACMS B2B、企業間および企業内のデータ連携を実現するACMS E2XをEDIサービスの通信ソフトとして利用してきた。
2018年、そのACMS E2Xの販売終了が2019年3月となることがわかり、システムを動かすサーバの老朽化もあって、次の製品選定を検討することになった。
それでは、どの製品を後継の通信ソフトとするか。同社は、サーバOSとしてLinuxを選んでいた。ACMSシリーズは、当時、Linuxに対応している数少ない製品の1つであり、そこで視野に入ってきたのが、ACMS E2Xの後継となるエンタープライズ・データ連携プラットフォーム「ACMS Apex」だった。ACMS Apexの管理サーバは稼働系と待機系で二重化されており可用性が高い構成である。メンテナンスの際には稼働系を待機系にスイッチさせることで、システムを停止させずにメンテナンスを行うことができる。また、ACMS Apexはプロセスが停止した際にエラーを検知し自動で復旧するため、システムエンジニアが手動でプロセス起動を行う必要がなくなり、運用面では静観することが可能となる。これによりダウンタイムの極小化やシステムエンジニアの作業負荷軽減にもつながると考えられた。これらの機能が24時間365日ミッションクリティカルなサービスを提供している同社にマッチしていた。
しかし、ACMS ApexはACMS E2Xの後継とはいえ、JSOLから見ると細かい挙動に差異があった。今回のサービス基盤更改では、一部の接続先について何も手立てを講じないと接続先側の運用を変更しなければ移行できない状況だった。その状況を知ったDALは、極めて速いスピード感で機能改善を実施し、JSOLが予定していたサービスリリースに間に合わせた。
株式会社JSOL ソーシャルトランスフォーメーション事業本部 システム開発第一部 課長 石田 久幸氏は、次のように語る。
「ACMS ApexとACMS E2Xは設計思想が共通しており親和性が高いシステムではありましたが、サービス基盤更改のシステムテストを行った際に一部機能改修をしないと本番環境にリリース出来ないことが分かりました。初回本番稼働が迫り、スケジュールが非常に綱渡りの状況でした。しかし、DALは1、2か月という短い期間で機能改修を実施のうえACMS Apexのバージョンアップを行い、私たちも何とか予定していたサービスリリースに間に合わせることができました。これまでの付き合いからDALには絶対的な信頼がありましたが、私たちの要望に真摯に対応してくれて助かりました。」
また、ACMS Apexは、先進性とミッションクリティカルという、両立が難しい要素を極めて高いレベルで実現していると同部の上席プロフェッショナル ITアーキテクト 香坂氏は語る。
「ACMS Apexは、エンジンに例えるとEDI通信ソフトの『F1』エンジンです。先進性という意味ではバージョンアップのしやすさがあります。ACMS E2Xはシステム停止をしてバージョンアップすることが必要でした。しかし、長いシステム停止を回避したかった私たちは、プロダクトをその都度、新規で購入し並行稼働させることで、バージョンアップ時のシステム停止時間を短時間に収めるようにしていました。ACMS Apexではシステムを稼働させたまま、ほとんどボタン1つでバージョンアップができるようになり、ISO20022対応などの機能追加が必要な際にアジリティをもって対応可能です。これらはACMS Apexの版管理機能の概念にもとづいて実装されており、ACMS Apexそのもののバージョンのみならず、ACMS Apex上で動かすアプリケーションも版管理配下で制御可能です。もちろん何か想定外の事態が発生した場合、元の版への切り戻しも容易です。ミッションクリティカルという観点においては、秒単位にかなりのトランザクションが発生する環境において、遅延が発生することなく、処理をさばくことが可能です。この機能は当たり前のように思えることですが、実はこのミッションクリティカル性を担保する機能自体がACMS製品の最大の強みではないでしょうか。」
他にも、ACMS Apexにはテナント機能があることで、複数ある本番環境を1ライセンスで稼働できるようになり、ACMS E2Xと比較すると保守料トータルが約半分と大幅なコスト削減を実現している。また、ほとんどの運用をGUI操作で行えるようになったことで、今までインフラチームが担当していた作業を運用チームに移管できるようになった。その結果、インフラチームはよりサーバ保守業務に集中でき、運用チーム編成の融通性も上がるというメリットも出ている。
今後、同社では企業の業務システム間やSaaS間のAPI連携ニーズが高まると考えている。ミッションクリティカルが求められるEDIサービスで培ったノウハウと、ACMS ApexのWeb API連携機能を掛け合わせることで、さらなるお客様ニーズに応えていく。
また、ビジネスのグローバル化に伴いEDIの海外展開が本格化しており、グローバルに利用されているプロトコルやセキュリティに対して、ACMS Apexがさらに対応強化していくことに期待を寄せる。
“止まらない物流”の実現に
データ連携基盤ACMS Apexが貢献
EDIサービスのトップブランド「スマクラ」が
次世代サービス スマクラ2.0の基盤としてACMS最上位製品を選定
めざしたのはISDN回線代替のやさしいファイル転送
ACMS Apexを基盤に高品質なサービスをスピーディーに提供
EDIシステムの刷新をきっかけに
ACMS Apex + RACCOONで、グループ全体のデータ連携基盤を実現
EDIセンター事業のさらなる充実・発展が期待できる
ACMS Apexへのアップグレードを決定
変化をチャンスとするためインターネットEDI 対応を早期実現
インフラに選んだのは“止まらない”ACMS Apex
回線環境の変化を好機と捉え、EDI基盤を刷新
ACMS Apex & RACCOONでDXも推進
基幹EDIインフラをAS/400からAWSへ
ACMS Apex、RACCOONが短期開発に貢献