Case Study導入事例

株式会社YE DIGITAL Kyushu株式会社YE DIGITAL Kyushu(情報・通信)導入事例

Web-EDI分野での強みを生かし
ACMS WebFramerをベースにSaaSを提供

  • 課題
    Web-EDI分野での蓄積がありつつも受託開発では拡販が困難
    自社サービスの拡大を目指し収益逓増型ビジネスへの転換を模索
  • 評価
    Web-EDI画面生成ツールによる柔軟な開発を評価。サービスを着実に展開
    ACMS WebFramer基盤であることが営業活動を後押し

目指すはWeb-EDIサービスのデファクトスタンダード

株式会社YE DIGITAL Kyushu(以下、YDK)は、1983年の創業以来、現場を熟知したコンサルティング力を強みとして、製造ソリューションによって顧客のDXと運用を支援。「日本のものづくりを元気にするNo.1企業を目指して。」というパーパスのもと、顧客の新たな価値と成長につながるサービスを創出し続けている。

同社がWeb-EDIシステム構築に携わるようになったのは、ある流通事業者から「当社も採り入れたい」とYDKに対して声がかかったことに端を発する。この顧客は導入を急いでおり、ソリューションはパッケージ製品を中心に選定した。そこで採用したのが、EDIデータの送受信基盤としてのACMS B2Bであり、データ変換ツールとしてのAnyTranだった。

なぜデータ・アプリケーション(以下、DAL)製品を採用したのか。
株式会社YE DIGITAL Kyushu サービス本部 EDIサービス部 部長 京條 英司氏は次のように振り返る。

「当時いろいろ探しましたが、DALはすでにEDIベンダーとして知名度が高く、大きな存在感がありました。EDIシステムだけではなく、データ変換ツールまで一貫して提供しており、この企業の技術は信頼できると判断しました。」

このとき、Web-EDI操作に使用する画面を自動生成する、とあるベンダーのツールも別途採用した。しかし、顧客からは「見栄えが悪い、ユーザー追加のたびにコストがかかる」と不評だった。そこで同社は自ら画面生成ツールを開発しシステムを再構築した。これが非常に完成度の高いものだった。

DALとの出会いでWeb-EDI画面生成ツールを共同開発

そうした中、九州で開催された展示会で運命的な出会いが生まれた。DALが出展するブースに、のちにYDKトップとなる丸屋 諭氏が立ち寄ったのである。時を改め会合の場を持った結果、YDKがACMSユーザーであり、同社自らWeb-EDI基盤の画面生成ツールを持つことが、DALの知るところとなった。おりしも、Web-EDIシステム構築のシステム基盤ACMS WebFramerに、このような画面生成ツールが必要だと思っていたところだった。それなら、一から作るよりYDK製画面生成ツールをベースにした方が速く、高品質なものができあがる。YDK側も思いは同じだった。単独で存在するより、ACMS WebFramerと連携できた方が拡販のチャンスが大きく広がる。両社の思惑は一致し、共同開発プロジェクトがスタート。そして完成したのが、ACMS WebFramerのオプション機能となる「Webアプリケーション構築支援ツール」だ。これは、ACMS WebFramerが選ばれると必ずといって良いほど一緒に選ばれる製品になった。

ACMS WebFramerをベースにSaaS「MONQX EDI」を立ち上げ

一方、YDKでは、このような取り組みと並行して大きな企業改革の動きが進んでいた。自社サービスの拡大による収益逓増型ビジネスを確立するというものである。そのために不可欠と判断したのが完全受託開発体制からの脱却で、自ら製品ブランドを持ち、マーケティングや販売も手がけるメーカー業態への転換だった。その柱の一つとしてEDI分野を選択。そして、ACMS WebFramerと「Webアプリケーション構築支援ツール」を、クラウドサービスで提供するビジネスとして、クラウド型Web-EDIサービス「きっとe! DI2」を開始。この頃すでにファーストユーザーの目途も立っており、ACMS WebFramerを基盤とするWeb-EDIクラウドサービスは、順調なスタートを切った。

そして2023年3月、創立40周年の節目を迎えるにあたって、大々的にブランドリニューアルを行い、「きっとe! DI2」の後継である「MONQX EDI」を新たに立ち上げた。

手本はDAL SaaS Web-EDIでもNo.1を目指す

「MONQX EDI」は2023年5月時点で発注企業16社・受注企業500社ものユーザーを獲得し、グループ企業のみならず、得意とするERP連携構築などを強みに、サービス展開を実施している。

株式会社YE DIGITAL Kyushu サービス本部 本部長 藤井 健太郎氏は、新ブランドの立ち上がりについて、またDALとの協業について次のように語る。

「現在運用中のお客様の他にも、PoCプロセスにある案件が多数あり、非常に手応えを感じています。これまで技術中心だった当社ですが、営業やマーケティングの体制を整えつつ猛スピードで学び、企業としても大きく変わろうとしているさなかにあります。

実は、当社がお手本にしているのはDALなんです。もともとはシステムイングレーションビジネスが主軸であったのに、ACMSシリーズを開発、今やEDI分野でトップのパッケージベンダーの地位を築いています。その製品力、技術力に魅せられるとともに近いものを感じ、私たちは協業を前へ進めていきたいと考えています。」

一方、株式会社YE DIGITAL Kyushu サービス本部 サービス営業部 シニアマネージャ 世良 謙治郎氏はこう語る。

「サービスビジネスは、右肩上がりで成長できるという点で 夢があります。まさに『MONQX EDI』で、収益逓増型ビジネスへ転換していく下地が整備できたと考えています。ACMS WebFramerがベースであることは営業上の大きな強みで、お客様から『DAL製品ですよね』と言っていただけるので、話が速く進みます。」

今後、YDKが向かう道は明らかだ。

「Web-EDIは、デファクトスタンダードがまだ存在しない市場です。その中でサービスとして機能を提供する『MONQX EDI』にはチャンスがあると見ており、ここでNo.1になれるようさらに完成度を上げていきたいですね。弊社が得意とするERPとの連携や、業界テンプレート(製造・流通)などのサービスラインナップの拡充も注力してまいります。
顧客と直接接点を持ち、システムインテグレーションもできる強みを生かし、またDALに学びながら、当社利益の源泉となるような仕組みを築き上げていきたいと考えています。」(藤井氏)

YDKに選ばれたACMS WebFramerと、 DALと共同開発した「Webアプリケーション構築支援ツール」からなる「MONQX EDI」が、Web-EDIの新時代を切り拓く。

株式会社YE DIGITAL Kyushuシステム構成

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