Case Study導入事例

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小売ACMS E2XPDF

流通BMS対応の新EDIシステムにACMS E2Xを採用
発注業務の改善とタイムリーな粗利の確定を実現

  • 課題
    JCA手順の既存EDIが浸透せず業務の効率化が進まない
    粗利確定に時間が掛かり、経営判断とスピードアップの妨げに
  • 評価
    グロサリーでは9割にあたる40社が流通BMSでの取引に移行
    業務改善、人員の再配置、タイムリーな粗利の確定が実現

発注業務の効率化とタイムリーな粗利の確定を目指し新しいEDIシステムの導入を検討

「自己・顧客・会社のより大きな夢を実現し、共に成長するために行動し続ける」を経営理念として、愛知県一宮市を中心にスーパーマーケットを5店舗展開しているキシショッピングセンター。1974年の創業以来、順調に業容を拡大してきた。

同社におけるEDI化の取り組みは10年前にさかのぼる。しかし、百数十社ある取引先の中でJCA手順によるEOSが実現していたのはわずか5社にとどまり、思い通りに業務の効率化が進まないという課題を抱えていた。

EDI化していない取引先への発注では、商品一覧を打ち出して、実際に棚を見て発注数を入れていくが、商品一覧と商品陳列の順番が違うため、その確認も負担であった。また商品ごとに卸が異なり、帳合先が入り混じっているため、それぞれの卸ごとに手書きで転記してFAX送信するという、人手に頼る処理を強いられていた。こうした処理では時間が掛かるだけでなく転記ミスが発生する。また、ベテラン店員でないと発注ができず、もし、担当者が退職すると現場が混乱し、業務に支障を来たすことにもなりかねない。それ以上に大きな課題は、「粗利の確定までに時間が掛かり過ぎることでした」と株式会社キシショッピングセンター 代表取締役 岸 弓乃氏は語る。

従来は、月次の売上を計上し、伝票が揃ってから10日後にようやく粗利が出せるという状態であった。これでは、どの商品がどのくらい売れているのかがリアルタイムでは分からず、即時に対応することは不可能だった。しかも、揃ったはずの伝票も後からパラパラと出て来ることもあるため、精度に欠けることも問題となっていた。「こうした状況が続くようでは、経営のスピード、的確な判断という観点からも問題です。そこで2008年秋に、受発注から決済に至る新EDIシステムの検討を開始しました」

流通BMS対応システムの核となるACMS E2X

新EDIシステムの導入に当たっては、複数のシステムインテグレータの提案を比較した。その過程で特に重視したのは、将来も継続して使い続けられるものであり、現場の要望にいかに応えてくれるシステムであるかであったという。その結果採用となったのが、既存の設備やシステムを活用して投資コストを抑えたリテイルサイエンスの流通BMSトータルパッケージ「WinWin-EDI for Retail」だ。そしてソリューションの核となるのが、国内外のさまざまな標準プロトコルに対応し、基幹システムとの連携が容易な「ACMS E2X」である。

岸氏は、「今後、流通業界の標準となる流通BMSをEDIに採用するので、取引先にも将来、システム開発で余計な負担を掛けずに済みます。また、現行の基幹システムにほとんど手を加えずに対応できることも大きな魅力でした」と語る。株式会社キシショッピングセンター 取締役専務 水野 實氏も、「他社の提案は、Web-EDIを採用するものでしたが、説明が難解で、よくよく突き詰めていくと、私たちがやりたいことと、先方の提案とが噛み合わないことがしばしばでした。あまりにシステム主導の提案で、これでは現場の使い勝手にも影響してしまうと思いました。この点でも、リテイルサイエンスの提案は現場にも分かりやすい言葉で丁寧に説明を行ってくれました」と解説する。

株式会社リテイルサイエンス 執行役員 システムソリューショングループ 増子 大輔氏は、今回のシステムの核となるACMS E2Xについて、次のように評価する。「何より多くの実績を持っていて、基幹システムの連携では特に高い信頼性があります。また、XMLも取り扱いやすく、将来性についても、多重処理に優れ、今後、仮に数百社との間での同時処理という要求があっても、余裕で対応できます。」

グロサリーは9割の取引先が流通BMSに移行

新EDIシステム構築のプロジェクトは2009年9月にスタートし、翌年3月にカットオーバーした。現在40社が流通BMSでの取引に対応した。「グロサリーではすでに9割が流通BMSでの取引に移行したことで、発注業務での負荷は大幅に改善されました」と水野氏。

従来は、商品の発注先により発注日も異なり、発注単位も関係するため、商品と発注先とを即座に紐付けできるベテランの社員でないと業務を担当できなかった。しかし現在では、システムが自動処理してくれるため、あまり業務知識がない社員でも発注を担当できる。これにより、個人の知識や経験に依存していた業務が平均化し、全社的にレベルアップした。以前は、ドライグロサリーのメイン卸だけで発注に1時間以上を要していたことを考えると、全ての発注で20分から30分程度と大幅な時間短縮が実現した。同時に、複雑な発注処理がなくなったことで、欠品も減りつつある。

また、以前は各店舗でバイヤーが思いつきや勘を頼りに商品を登録したり、全店共通の商品でも店舗ごとにコードが違うということもあったが、新EDIシステムへの移行によって商品マスターが整備された。入荷検品もこれまで伝票を手入力するため5名のパートが必要であったが、入力が不要になり人員の他業務へのシフトが可能となるなど、業務改善が確実に進んでいる。

「これまでの電話、FAX発注が店舗端末発注でEDI化されたことによって、取引先からASN(事前出荷情報通知)を受信し、仕入確定に利用することで、発注業務、仕入確定業務の双方が効率化しています。これにより、受領データ、返品データの送信によって、取引先との間で早期に売掛/買掛を確定できます。これまで月次でないと把握できなかった粗利についても、『受領オプション』の機能を使い、毎日でもスムーズに把握することが可能になりました。これは以前では考えられなかったことです」と岸氏。

経理業務についても、これまでは大量の請求書を突合せして処理していたが、今後は、請求レス化を進めて、支払案内データ送信で銀行振り込みまで一貫した処理を目指すという。さらに、生鮮への流通BMSの適用も進めて行く方針だ。

構成図
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