Case Study導入事例

トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社

アパレルACMS E2XPDF

流通BMS共同実証への参画でACMS B2B LEを導入
さらなる業務効率向上をめざして、EDIインフラをACMS E2Xに集約

  • 課題
    共同実証への参加を機に求められた流通BMS対応
    既存EDIサーバ保守契約満了により今後のEDIの再検討が必要に
  • 評価
    ACMS E2Xによりあらゆる通信プロトコルの管理が一元化
    取引先に応じて柔軟かつ迅速に対応できるEDIが確立

本を代表する下着メーカーとして流通BMS共同実証に参画

トリンプ・インターナショナルは、1886年にドイツで誕生した、現在140カ国に販売拠点、55カ国に生産拠点を持つ世界最大の婦人下着メーカーだ。トリンプ・インターナショナル・ジャパン(以下、トリンプ)はそのグループ企業として1964年に設立された。

国内下着業界では二大メジャーのうちの一社で、その技術力、情報力、斬新な新製品の企画開発力で高い評価を得ている。近年では、一人の女性が持つ多様なニーズに対応し、グラマーなのにスリムに見せる「天使のブラ」、かろやかでさわやかなつけ心地の「恋するブラ」、“かわいい”を楽しむ女の子のための「AMO'S STYLE」など、多彩な商品を展開している。その一方で、“世相を反映させたユニークなブラジャー”というオリジナル企画の発表を1987年から続けており、直近では「トリンプ婚活ブラ」「トリンプ裁判員制度ブラ」など、社会に明るい話題を提供している。

同社のビジネス形態は、卸業務と直営店経営の大きく二種類に分けられるが、そのうち、企業間電子商取引(以下、EDI)による受発注が、卸業務の約半数で行われている。接続先は約60社、データ種は180種、受発注件数は1日10~15万件に上る。通常は、早朝5時より発注データを受信し、同社の物流拠点として静岡に設けたセンターで商品を同日に出荷、その後の出荷実績をもとに取引先に出荷梱包データを送信するというサイクルになっている。

2007年、トリンプは流通サプライチェーンの全体最適を目的とした製・配・販三層間のスムーズな情報連携を行う取り組み、「経済産業省流通システム標準化事業」の共同実証に参画することを決定。流通BMS(Business MessageStandards)へ対応を果たすことになった。これにより、XMLによるインターネットを介したEDIを可能とする通信サーバが必要になったのだが、そこで選択したのが、さまざまなEDI形態をWindows環境でサポートするACMS B2B LEだった。この製品を選んだ理由は、共同実証に参画する主要なプレーヤーがACMS製品を採用していて実績があったこと、コストパフォーマンスが高かったことが大きかったという。通信環境を実質3ヶ月ほどで構築、2008年7月以降大手総合スーパー2社との流通BMSによるEDIをスタートさせ、その後百貨店2社との取引も始まった。これにより通信時間の短縮が実現。また、従来から流通大手とは受発注業務における伝票レス化が進んでいたが、これを機会に伝票レスを導入した取引先もあるという。

こうして従来のEDIサーバおよびACMS B2B LEの複数環境体制が定着していったのだが、2009年5月に通信プロトコルの1つであるJCA手順を担うEDIサーバの保守契約が満了することが明らかになった。これを機に、同社のIT部は今後のEDIの仕組みをあらためて検討することになった。2008年秋のことである。

運用管理の効率向上をめざしてEDIインフラをACMS E2Xに集約

ポイントは、これまでと同等の機能を持つEDIサーバを選んでこのまま2台体制を維持するか、それとも1台に集約するか。IT部では、“2台のサーバを維持管理し続けるのは困難”という意見が大半を占め、1台ですべての通信プロトコルをカバーしている製品を選択することになった。トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社 IT部 システム開発一課 課長 飯寺 亮介氏は次のように語る。

「求めていたのは、1つの管理画面で当社が扱うすべてのプロトコルを一元的に見られるサーバです。このプロトコルはこちらのサーバで、あのプロトコルはあちらのサーバでと管理者が使い分けなければいけない状態は避けたかった。そういう観点で選んでいくと、自然と候補製品はACMS E2Xに絞られていきました」

トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社 IT部 システム開発一課 専任係長 平川 大地氏は、飯寺氏の言葉をこう補足する。「今後、JCA手順でメッセージ交換を行う取引先は減少していくと思われますが、一気に流通BMSへ進まれるよりは、まずはWeb-EDIへ移行される企業も多いだろうと予想しています。その点、ACMS E2Xは、Web-EDIソリューションも複数備え、Web-EDIシステムのお客様との接続も可能です。JCA手順からWeb-EDI、流通BMSまで、すべてのプロトコルがカバーできるのが魅力でした」

まさに、企業内外のさまざまなシステムを連携し、ビジネス環境の変化に強いB2B環境を構築するACMS E2Xのメリットが評価された格好だ。

どのような通信プロトコルを望まれても柔軟かつ迅速に対応可能な仕組みが確立

正式に製品導入を決定したのが2009年3月末のこと。実際に設計・構築が始まったのは2009年4月からだ。システムインテグレータである富士通エフ・アイ・ピー株式会社 アウトソーシングシステム部 櫻井 治奈氏はこの工程での作業を次のように振り返った。

「ACMS E2Xの運用者を意識した管理画面がいいですね。何か異常が発生したときも、すぐに発見できるような工夫が施されていますし、異常の際もドリルダウン機能などで詳細情報を参照することができて、早期解決に役立ちました。今回、本国のグローバル管理から独立した日本独自のEDIシステムとして運用管理する必要がありましたので、ACMS E2Xの分散配置できる特徴を生かし、更にはDALのエンジニアのサポートもあり最適な環境を構築できました。改めて、EDI環境構築のスキルの高さおよびノウハウの豊富さを実感しました」

ACMS E2Xは、2009年5月より従来のEDI環境との並行稼働を開始、現在は移行を完了している。当初より安定した稼働を維持しており、もはや“空気のような存在”だとのこと。たとえ何かが起こったとしても、一つの画面を見れば全容が把握できるという点も、彼らにとって精神的に大きな安心材料になっているようだ。

これによりトリンプでは、JCA手順から流通BMSまで、取引先がどのような通信プロトコルを希望しても、柔軟かつ迅速に対応できるEDIインフラが整った。今後もEDI潮流の変化を見据えながら、業務の効率向上を引き続きめざしていく予定だ。

構成図
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