Case Study導入事例

株式会社義津屋株式会社義津屋

小売ACMS E2XPDF

今後の業容拡大・利益確保を見据えてスタートさせた衣料品部門の全面IT化
生じたシステム間連携の基盤に選ばれたのはACMS E2X

  • 課題
    店舗毎に売上管理を行ってきたが利益率にバラつきが生じてきた
    衣料品部門のシステム導入で生じたシステム間連携の方法を模索
  • 評価
    ACMS採用により150本にのぼるファイル交換の開発コストの削減
    近い将来に控える流通BMS導入にも即応できる体制が整った

東海三県を商圏に、広大なショッピングセンターを展開

ヨシヅヤ・グループは、愛知、岐阜、三重の東海三県を商圏とするゼネラルチェーンストアを展開する流通企業だ。呉服商を出自として創業77年の歴史を誇り、現在ではシネマコンプレックスを備えた広大なショッピングセンターである津島本店を始め、21の店舗を擁している。

地域貢献に力を入れており、大規模災害を被った際に備えて、地域顧客が店舗で一時避難生活が送れるよう対策を施した店舗設計を行っている。1959年の伊勢湾台風襲来の際、床上浸水で孤立した地域顧客に船でパンを配って回ったという実績がすでにあり、その取り組みは50年の長きに及ぶという。

「すべての行動はお客さまのために」という同社スローガンのもと、単に商品を販売するだけではなく、地域顧客と夢や希望を共有しようという経営姿勢が大きな特長だ。

同社は、創業以来、“社員全員が流通のプロフェッショナル”、“売り場の担当者は売り場の経営者”という意識を持って業務に取り組んできた。それはビジネスに対する社員の自覚を促し、長きにわたって業績向上の源となってきたのだが、出店数が増えるにつれてしだいに利益率にバラつきが生じるようになっていった。超大型店が好調のため企業全体としては問題がないように見えるのだが、今後は中小規模店での出店が中心となると予想されており、こうした規模の店舗できちんと利益を確保しなければならない。そうなると何らかの形で本部が店舗業務を支援する仕組みも必要だ。

同社では、株式会社義津屋代表取締役社長を務める伊藤彰浩氏が社長室長であった時から、食品分野を筆頭にPOS化、システム化に着手、基幹システム構築を進めてきた。そうしたおり、衣料品部門を統括する幹部から業務改革の必要性を訴える声が上がる。「こうした取り組みはトップダウンで押しつけるより自然発生的に立ち上がるのが一番。そこで流通業に強いコンサルティングファームリテイルサイエンスをパートナーに、システム構築を含めた大規模な業務改革プロジェクトを立ち上げました」(伊藤社長)

システム間連携の解決策としてプログラミングレスのACMS E2Xを選択

3ヶ年計画で練り上げられたプロジェクト、その第一弾に選ばれたのが、衣料販売の計画・発注・販売管理・在庫コントロールを一元管理可能な衣料品本部システムと、現場のオペレーションを効率化する店舗システム、そして取引先とEDIを行うためのデータ交換システムの導入だった。

今回、オフコンで構築された既存の基幹システムの過負荷を避けるため、その周囲に新システムが構築されることになったが、そうなると、基幹システムとの間、またその先に控える経理システムなどとの間でデータをやりとりすることが必須となる。問題はそれをどのように実現するかであった。株式会社義津屋経理部システム担当 主任 有沢 一元氏は次のように語る。「こうしたシステム間連携をプログラミングで実現しようとすると、開発コストはそれぞれ1000~2000万円はかかることが予想され、システムを提供するベンダーが異なれば、作業の守備範囲をめぐってあまり愉快ではないやりとりが生じ、それでいて開発プロジェクトの本質部分ではないので士気も上がりません。過去に、コストとトラブルの問題で大変な思いをしました。なんとか作り込みなしでできる方法がないかと前々から探していたところへ、リテイルサイエンスから紹介されたのがDALのACMS E2Xで、これを利用すれば、各システムは決められた定義にしたがってINとOUTのデータファイルを用意するだけ。まったくプログラミング作業は発生しません。今後も本部系システムが増えていくことを考えると、中核にACMS E2Xのようなシステム連携基盤を持つのは、非常に重要なことでした」

この他、同社の取引先大手にACMSのユーザーがいて今後の展開が考えやすいこと、この製品が同社が将来的に導入を予定している流通BMSにも対応していることを高く評価、株式会社義津屋はACMS E2X採用を決定した。

開発コストおよび工数の大幅削減に貢献したACMS E2X

衣料品本部システムおよび店舗システムの開発は2007年7月にスタート、2008年2月に予定どおり本稼働を果たし、安定して動いている。有沢氏はプロジェクトを振り返ってこう語る。

「E2Xでのシステム間連携はノントラブルでした。ベンダーの異なるハードウェア、複数のOSが混在しているにもかかわらず、まったくそれを意識させないところがよかったですね。プログラミングも行っていません。ここに手間がかからないことがあらかじめ判っていたので、その分要件定義に時間をかけられました。その後もある事情で店舗システム、衣料品本部システムに設計変更が入ったときも余裕で対応できました」

株式会社リテイルサイエンスシステムソリューショングループマネージャー増子大輔氏は、有沢氏の発言を補足してこう語る。「システム間連携については、150本ぐらいファイル交換をするものがありましたが、あるシステムから出てきたものが別のシステムで受け取れるよう、ACMS E2Xの変換機能で組み替えていくだけ。極めて順調な作業でした」

新システムはまだ動きだしたばかりであり、本格的な導入効果が出るのはこれからだが、それでも変化はすでに現れているという。衣料品部門においては取引先の9割以上がEDIでの受発注が可能になり、伝票枚数も1/4に削減された。また、衣料品本部システムの発注支援機能や店舗別詳細表示機能などにより、仕入れ業務の精度が向上しつつある。何よりデータを見る習慣が生まれ、それを決断の裏付けとして、迅速にアクションが取れるようになったことが大きいようだ。

同社では3ヶ年計画の第2弾として、食料品分野での本部システムの導入を予定している。これは棚割り管理システムが中核となる模様で、最終的にめざしているのは自動発注だ。今後、流通業界では、人材確保難から少数精鋭オペレーションを余儀なくされることを見越しての取り組みである。そこでもデータ連携が必ず発生するため、「ACMS E2Xの活躍を期待している」と有沢氏は語る。そして、流通BMSだ。「当初は意識していなかったんですが、ACMS E2Xを導入したことでがぜん現実的になってきました。これがあるからいつでも動きだせる。そういう意味でも、いい製品が入ったなと喜んでいます」(有沢氏)。全社を挙げた大規模な業務変革のさなかにある同社を、足元でACMS E2Xが支えている。

構成図
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