2021年 新年のご挨拶「Beyond New Normal !(ニューノーマルを超えて)」

新年明けましておめでとうございます。旧年中はデータ・アプリケーションに格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

コロナ禍もはや2年、新たな変異株の動向は気になりますが、産業界はニューノーマルなビジネスの着地点を見出しつつあるように思われます。当社においても、注意は払いつつ徐々に通常ペースの営業活動を取り戻すに至っており、安堵の息をついております。

その結果、昨年11月24日の2022年3月期第2四半期 決算説明会で発表させていただきましたように、前年同四半期に比して増収増益となりました。その要因の1つは、継続して取引いただくリカーリングビジネスが好調であったことにあります。近年、当社ではソフトウェア販売を売り切りモデルからサブスクリプションモデルへ切り替えを積極的に進めておりますが、パートナー企業、その先のお客様にも、メリットを十分にご理解いただけたことが大きかったのではないかと思われます。要因はもう1つ、メンテナンス売上が堅調であったことにもあります。昨年上期の保守継続率は95%に上り、大半のお客様に契約を更新いただけました。これは当社の製品が、企業間商取引(以下、EDI)という止まることの許されないミッションクリティカルな業務に用いられているからでしょう。こうした重要性に加えて、保守品質の高さそのものでも繰り返しご契約いただけるよう、たゆまず技術力向上に努めてまいります。

ただ、当社は今後3か年で、コアコンピタンスをEDI領域におきながら、データ・インテグレーション領域でもマーケットリーダーになることを目指しておりますが、まだロケットスタートは切れておりません。理由は知名度不足や外資系ソリューションの出現などいくつかあります。しかし、EDIを起点としたデータ・インテグレーションには、競合他社にはない強みがあります。パートナー企業にとってもお客様へのよい提案価値向上策であると考えており、全体戦略の深耕、営業組織の見直しなど、この領域でも体制強化を図ります。

昨年5月に策定した中期経営計画「変革への挑戦」、そこで掲げた主要な重点政策の進捗にも触れておきたいと思います。

まずは、企業力強化の一環としての協業推進ですが、昨年は新たに2件の業務提携を発表することができました。そして、このうち1つは、今月中にも導入事例という形で早くも実を結ぼうとしようとしております。これは、BtoBの業務プロセス標準化・効率化に強みを持つ、株式会社テクノスジャパンの協調プラットフォーム「CBP」と当社のフラッグシップ製品「ACMS Apex」が連携してDXソリューションを提供するというものです。このようなソリューションを早く広く共有することで、より多くのお客様を支援していきたいと考えております。また、企業力強化という観点では、自社製品やクラウドを活用した社内DXも進んでおり、これにより経営スピードが大いに向上しております。

一方、戦略的投資という観点では人員増強を着実に進めております。今年は、こうした新しいメンバーに当社の組織文化になじんでもらい、全社コミュニケーションの活性化も図る意味合いで、テレワークとオフィスワークの最良のハイブリッド比率を模索してまいります。

コミュニケーションは、全方位で重要だと考えております。昨年は、お客様とのコミュニケーションを強化しようとポータルサイトをリニューアルしております。いくつかあったチャネルを統合し、製品の技術情報やtipsを集約いたしました。現在、アクセスいただくのはパートナー企業が中心ですが、将来的にはその先のお客様にも気軽に訪れていただける場として拡大していきたいと考えております。また、業界団体「Made In Japan Software & Service コンソーシアム(MIJS)」に加盟いたしました。業界内で当社のことをもっと知っていただくとともに、さまざまな角度からの情報交換を求めてのこと。経営トップ間での会話から得られる気づきは多く、当社からも業界イノベーションに積極的に貢献したいと考えております。

2022年は、中期経営計画の2年目に当たります。昨年の増収増益を追い風に、ビジネスがさらに前進できるよう、本年も全身全霊を傾けてまいります。末筆となりましたが、皆様の益々のご健勝を心よりお祈り申し上げるとともに、今後とも倍旧のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社データ・アプリケーション
代表取締役社長執行役員 安原武志
安原武志