2021年 新年のご挨拶「Enjoy the change !」

新年の始まりにつき、謹んで初春のご挨拶を申し上げます。旧年中はデータ・アプリケーションに格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。

2020年を振り返って総括するならば、全世界が新型コロナウイルス感染症に揺さぶられ続けた一年だったといえるでしょう。私自身、4月1日に代表に就任した直後、日本全国で緊急事態宣言が発令され、移動を伴う企業活動が大きく制限される事態となりました。当社も全社テレワークへ舵を切り、またパートナー企業の皆様、お客様の状況も同様であることから、いまだ思うように就任のご挨拶に伺えておりません。大変心苦しく思っており、この場を借りて深くお詫び申し上げます。

この状況下、4つの柱を中心として経営を進めており、本年もこの方向性を継続していく所存です。

まず1つ目に「リカーリングビジネスの推進」です。従来の売り切り型の提供モデルからサブスクリプションモデルでの展開へシフトすることにより、月々の利用料で常に最新機能が利用できるという、お客様に大きなメリットのある製品の提供を実現いたします。当社にとっても、足元の売上は減少する一方、長期的な経営安定につながり、お客様との関係性をより長く、密接に深められるメリットがあります。お客様のサブスクリプションモデルでの導入意欲を高めるべく、導入頂いたお客様に対して、より手厚くサポートを提供するなどの施策も講じております。

2つ目は「デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の推進」です。DXの必然性はすでに広く理解されているところであり、当社におきましても自身のDXを推進しております。また、当社製品を活用したお客様のDX推進のアイデア発掘を目的として、全社で希望者を募り、活発に議論を交わす、DX推進のワーキンググループを立ち上げました。将来的には、正式な事業部門として確立し、知見を蓄積し、お客様へのコンサルティングも可能な組織に育ってくれることを期待しております。

3つ目は「研究開発体制の強化」になります。当社は研究開発型企業として、従来から研究開発に対して注力しておりましたが、更なる研究開発力強化を目的として、当期より研究開発に特化した「技術探求室」を創設しました。ITの最新技術動向を幅広く調査し、その情報は逐次DX推進ワーキンググループも含め、関係部門とも共有を図ります。また、当社製品との連携性や他社との協業機会を模索するなど戦略的に重要なミッションを担当しております。こちらも将来的に大きな成果につながることを期待しております。

4つ目は「組織体制の強化」です。これは、企業の継続、成長を企図した人材の獲得とともに、働く環境の改善を指しています。現在当社では、コロナ禍対策として出社率を全社員の3割に抑制しています。時間や場所で社員を縛らないのは、もはや時代の趨勢であり、コロナ収束後もテレワークを継続していきたいと考えております。一方で、「出社すること」が楽しみになるような、本社オフィスやサテライトオフィス、従業員満足度の高い福利厚生制度の整備にも挑戦したいと考えております。この先も、競争優位性の維持・向上を実現するには、優秀な人材を獲得し続ける必要があり、そのためにも当社自身が魅力ある企業でなければなりません。最終的に「人」に還元される施策には注力してまいります。

この一年で事業環境が激変したこともあり、従来から大きく考えを見直さなければいけないことも多くあります。私はこのような様々な変化を楽しみつつ、柔軟に事業を展開できるような企業となれるよう、これからも邁進してまいります。

末筆になりましたが、皆様の益々のご健勝を心よりお祈り申し上げるとともに、引き続きのご支援ご厚情を賜りますようお願い申し上げます。再び対面でお目にかかれる日を今から心待ちにいたしております。

株式会社データ・アプリケーション
代表取締役社長執行役員 安原武志
安原武志