2019年 新年のご挨拶つながる力で新たな市場へ

2019年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

昨年はインターネットEDIの普及活動に力を入れた年でした。この新しい技術潮流は、グローバル共通のインターネットを利用しており、通信コストが安価という利点があります。また、多様なデータ形式に対応、大容量のデータ交換が可能で、従来取引の業務工数を削減するだけでなく、グローバル取引やリアルな情報連携などEDI業務をスマートに進化させます。この新潮流の中で中核的な役割を果たす銀行界のシステムインフラ「全銀EDIシステム」(愛称:ZEDI)も、昨年12月から稼働を開始しました。接続試験などまださまざまな準備作業は必要ながら、いよいよ現実味を帯びてきたことを実感します。

当社では、ZEDI対応をはじめ、EDI 2024年問題への対応策として、企業側でのスムーズなインターネットEDI移行を支援すべく、エンタープライズ・データ連携基盤「ACMS Apex」をはじめとするサーバ製品、クライアント製品での対応を着々と進めてまいりました。特に、クライアント製品では、ZEDI対応としてベンダーとの密接な連携が何より重要と考え、新しい協業体制を昨年12月に発表しました。これと並行してインターネットEDI普及セミナーにも精力的に出席、メディアなどでも訴求しました。おそらく、今年あたりからは移行に向け具体的に動く企業も出てこられるのではないでしょうか。当社としては、可能なかぎり支援を差し上げたいと考えています。

一方、データ ハンドリング プラットフォーム「RACCOON」は、もう一つの事業柱に育てたいと市場投入した製品ですが、こちらも着実に活躍の場を見い出しつつあります。それはデータやシステム移行の領域で、お客様の中にはEDI分野ではほとんど接点を持っていなかった業種もあり、新たな市場に進出できたと大変うれしく思っています。考えてみれば、クラウドファースト時代が到来し、AI、IoTなど次世代テクノロジーも企業システムに取り入れられる中、企業の持つデータがダイナミックに移動するのはもはや必然の事象です。ありがたいことに、「RACCOON」を重点商材として扱うパートナー企業も出現しており、さらなる市場開拓に二人三脚で励んでいきます。

もう一つ、昨年から今年にかけて注力している取り組みに、品質管理があります。システム開発を行う組織にとって、プログラム品質をどう担保し続けるかは永遠のテーマです。当社の製品も社会での重責が増しており、それに合わせてスケーラビリティーの拡大や可用性の向上など求められる機能が高度化、より綿密な管理が必要になっています。そこで昨年春に前々から構想していた「品質管理室」を創設しました。現在、独立した権限を持つ専任者が標準的な手法で管理をリードしながら、展開を進めています。現場には変化対応を求めることになりますが、ひとたび問題が発生したら、その収拾にかかる工数はこの比ではありません。少しばかりトレードオフがあっても日頃からこつこつ努力したほうがよいと判断しました。

さて2019年ですが、ここでも少し触れたとおり、今年は「協業」にも力を傾けたいと考えています。産業界でもさまざまな異業種協業が注目を集めていますが、お互いが持つ強みを生かしあうこの取り組みには秘められた力があります。上記以外にもいくつかの協業プロジェクトを検討、注力したいと考えており、当社の未来はその行方にかかっていると、新年にあたり改めて自らに言い聞かせています。

末筆になりましたが、今年一年の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。何卒、今年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

株式会社データ・アプリケーション
代表取締役社長執行役員 武田好修
武田好修