2018年 新年のご挨拶風に乗る

謹んで新春のご祝詞を申し上げます。昨年もデータ・アプリケーションに格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

本年度上期はおかげをもちまして、特需が見込めない中、経常利益も前年度を上回り目標予算を達成することができました。この理由には、保守サービス事業の順調な立ち上がりがあります。子会社であったホロンテクノロジーを吸収合併し、そのリソースを当社ソフトウェア製品サポートに集中させることにより、お客様の満足度をさらに向上させることを目指しました。開発部隊とのシナジーも高まり、さまざまな手法で製品を改善していく一貫体制も確立しつつあります。

一方、一昨年6月にリリースした戦略製品 エンタープライズ・データ連携基盤 ACMS Apexについては、課題を残す結果となりました。
一つには、既存製品からのリプレースが進まなかったことがあります。ACMS Apexを既存製品の後継としてご利用いただくためには、より厳密な互換性確保が必要と、急ぎ改善策を講じているところです。

また、本年度は、新しい取り組みも始めました。パートナー企業向け『ACMS Apex認定技術者制度』です。これまでもパートナー企業向けにセミナーやトレーニングコースを定期的に開催しておりましたが、資格という形でスキルを身につけていただくのは今回が初めてです。ACMS Apexを活用したデータ連携基盤構築の専門技術・知識を習得した技術者を早期に育成したいというのがその目的ですが、お申し込みは多く、よい評価をいただいています。昨年7月の開始から半年で、既にゴールドコース認定技術者12社35名、シルバーコース20社61名が資格を取得されました。これにより、更にお客様へのご支援にご協力いただけるものと思います。

さて、2018年からはインターネットEDIの普及にさらに本腰を入れます。皆様もご存じのとおり、NTT東西が固定電話網のバックボーンネットワークをPSTN網からIP網へ移行することを発表しました。これにより、これまでEDI業務に固定電話を利用されてきた企業様は、業務への支障が生じるのを避けるため何らかの対策を講じる必要が出てきました。網の切り替え開始およびINSネットディジタル通信モードの終了は2024年1月と発表されました。数字だけみれば先のことと思われるでしょう。しかし、EDI業務は社内だけでは完結せず、何百、何千の取引先とのデータ交換が正常に行われて初めて成立することから、その準備は早ければ早いに越したことはありません。当社が推奨しているのは、インターネットEDIへの移行です。インターネットEDIでは、従来の国内取引にとどまらず、グローバル取引やリアルな情報連携など、新たなEDI業務への適応が可能となります。そのメリットをあらゆるチャネルを通じてお伝えしていきたいと考えています。

さらに金融業界では、XML電文への移行と金融EDIの活用という動きがあります。これは、現状の「固定長電文」を廃止し、情報量や情報の互換性等に優れた「XML電文」に移行し、決済関連事務の合理化を図るというもの。この新たな風にも乗るべく、来期、上期にかけて製品の機能強化にも力を注ぎます。

変化の時はチャンスの時。
この大変革を背景に、企業や日本社会にとって有益なものとなるよう、利益成長を経営の最重要指標に掲げ、今年も全力で前進する所存です。

末筆になりましたが、今年一年の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。何卒、今年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

株式会社データ・アプリケーション
代表取締役社長執行役員 武田好修
武田好修